世田谷区の坂本均整施術所では、定期的に患者様へ情報を配信しております。

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腰痛について(2017/02/27)

腰痛には、様々な原因と症状があり、一概に限定はできません。

 

その種類として、

 

椎間板性疼痛、椎間板ヘルニア、椎間関節性疼痛、仙腸関節機能異常、筋筋膜性腰痛、筋性疼痛症候、骨粗鬆症による腰背部痛、その他にも内臓疾患、血管障害(動脈瘤など)、腫瘍(悪性・良性問わず)によるもの、骨肉腫・・・

 

挙げればきりがないほど存在します。

 

「その他にも」以降に記した疾患は命に関わる疾患になります。

 

今回は、特に筋性疼痛症候、いわゆる腰痛症について説明します。

 

「いわゆる腰痛症とは、調べても原因がわからず慢性的な経過を示す腰部周囲の痛みを主症状とする一群」とされています。

 

従って本来明確な原因を特定することはできないものでありますが、一般的には軟部組織由来で

 

「不良姿勢を根本原因とし、この不良姿勢に原因する腰背部筋群の疲労から痛みが生じてくる」

 

との原因推測がなされています。

 

一方、一時的な筋からの痛みを主症状とする筋性疼痛症候を「いわゆる腰痛症」の原因疾患の一つと捉えることもできます。

 

因みに、姿勢性腰痛は、慢性腰痛で最も一般的な原因と考えられる筋疲労性の腰痛です。

 

筋・筋膜性の腰痛と呼ばれたりすることもありますが、器質的な変化というよりも機能的な変化と考えるほうが妥当だと考えられます。

 

つまり、筋や筋膜に痛みの根源があるのではなく、姿勢悪化による筋疲労に原因があるという考え方が妥当です。

確かに筋膜の変化は、機能的に長期間の筋拘縮が発生してしまうので、二次的に発生する可能性は高くなります。

 

感覚的な主訴としては、「だるい」「重たい」というような鈍痛です。

 

体を動かすと痛みが軽減されることがありますが、長時間の運動で悪化するというのも特徴です。

 

医学的な所見では、徴候に乏しいというのも姿勢性腰痛の特徴であり、神経学的にも問題がなく、画像診断にも症状を説明するだけの所見がない場合がありま

す。

 

徴候らしいものといえば、傍脊柱部の圧痛と過緊張があります。

 

この過緊張はマッサージで軽減する特徴があり、温めて症状が軽減するという所見は、まさしく筋疲労に起因していると考えられます。

 

また、腰痛の発生とともに下肢の痺れを訴える症例もありますが、この場合は傍脊柱部の過緊張以外にも殿部や仙骨部にもみられます。これらは筋過緊張の反射性感覚障害といえます。

 

筋性疼痛症候は、徒手療法(手技療法)の適応疾患であり、その主な症状は「持続的筋収縮と微小循環障害」を原因とする一時的な筋からの痛みです。

 

さらにこの痛み以外にも

 

ROM制限、筋出力低下、限局部位の易疲労性、筋感覚障害、異常感覚などの臨床像が出現します。筋性疼痛症候には、特異的な臨床像を示す「筋硬結」とよばれる部位が筋組織内に認められます。

 

しかしながら、その発現メカニズムについての詳細はいまだ不明な点が多いです。

 

また、「筋性疼痛症候」と「筋筋膜性疼痛症候群」の違いは、前者の特徴である筋硬結の症状と後者の特徴であるトリガーポイントは同じですが、前者が筋以外の組織にも存在しますが、後者は筋組織に限るものという特徴があります。

 

 

筋性疼痛症候の特徴的臨床像

筋性疼痛症候の主症状は運動痛であり、様々な臨床像もこの運動痛によって解釈できます。

 

1)筋性疼痛症候における4つの運動痛

筋組織内に疼痛閾値の低下が出現すると、日常的な刺激、例えば筋収縮、筋の伸長、筋への圧迫などによって痛みが出現します。

 

このような痛みは筋性疼痛症候の主症状である運動痛そのものです。

 

運動痛には、短縮痛、収縮痛、伸長痛、圧痛の4種類があります。特に短縮痛については、筋硬結を内在する筋・筋群に現れる筋性疼痛症候の特異的な症状と考えられています。

 

①収縮痛

該当筋を自動的に収縮することによって出現する痛み。

 

②短縮痛

該当筋の起始と停止を他動的に近づけることによって出現する痛み。この他動的な力には、重力、拮抗筋力、遠心力、及び他者によるものがある。

 

③伸長痛

該当筋を他動的あるいは自動的に伸長することによって出現する痛み。

 

④圧痛

該当筋が生体内・外から圧迫されることによって出現する痛み。この圧迫力には、自重や自己の筋収縮力などがあげられる。

 

その他にも、

2)筋出力の低下

3)関節可動域(ROM)制限

4)局所筋群の易疲労性

5)筋感覚障害

6)異常感覚

といった様々な症状があります。

いずれにせよ、痛みの原因には様々な要因が考えられます。

その要因を見つけ出さなくては、仮に痛みが改善されても、再発の恐れが多々あります。

坂本施術所では、痛みの要因を見つけ出し、痛みの出にくい身体つくりを目指しております。

その結果、自己治癒力も高まり、健康な身体でいることが可能であると信じております。


明けましておめでとうございます。(2017/01/06)

1/6(金)から診療開始いたします。

 


「足がつる」メカニズム(2016/12/21)

11月のある日曜日、勉強会にて、ある先生の講義を聞いていました。
そこで、その先生に「つる」メカニズムについて、何故かおいらに質問がありました。
生理学が分かっている人には、考えればわかる話ですが、意外と知らない方が多かったので、今回は「つる」とは?という題目で説明したいと思います。
よく聞くのが、「ふくらはぎがつる」というものですが、「つる」とは、筋肉が不随意で連続性の筋収縮を起こす現象のことを言います。
簡単に言うと、自分自身が望んでもいないのに筋肉が勝手に運動するということになるのかな・・・...
筋痙攣と言われることもありますが、どちらかというと筋痙攣の中に「つる」が存在している感じがします。

そのメカニズム
一つ目が、
運動のしすぎによる筋肉の疲労です。
マラソン選手や駅伝選手などの長距離選手やサッカーやテニスなど長時間ダッシュするようなスポーツ選手に多いです。
この場合、命令の伝達を行っている筋肉の内部にある電解質(カルシウムやマグネシウム、ナトリウム、カリウムなど)のバランスが乱れることによって、突然筋肉が収縮すると言われています。
また筋肉の疲労は足、背中や腹筋、指、腕などの部位に起きることが多いと言われています。

2つ目は、
冷えによる血行不良によるものです。
夏に時期に冷房に当り過ぎたり、季節により気温が低くて冷えてしまった時、冷たくなった部位が血行不良を起こして「つる」場合があります。
人間は、体内の温度が下がると体を震わせて、カロリー(熱)を作り出すという
メカニズムがあります。
血行不良以外でも、もしかするとふるえによる筋収縮が「つる」という現象を作り出しているのかもしれません。

3つめは、
ビタミンやタウリンが不足もあります。
ビタミンB1やタウリンが不足していることも、足がつる・こむら返りの原因になると言われています。
ビタミンB1は卵や豚肉、豆類、牛乳などに多く含まれ、タウリンは、イカやタコをはじめとした魚介類や貝類などに豊富です。
これらの食品を意識的に摂取して、足がつることやこむら返りを予防しましょう。

4つ目は、
自律神経の乱れによるものです。
特に交感神経が興奮すると、寝汗をよくかきます。
寝汗の大きな原因の1つがストレスです。
ストレスによって睡眠中に交感神経が興奮しているために発汗が促進され、寝汗が増えてしまいます。
ストレスを感じると交感神経が活発にはたらくため、ストレスが強いと夜間でも交感神経が興奮したままになってしまうそうです。
交感神経には発汗を促進する作用があるため、ストレスを抱えている人は寝汗が多くなってしまうということです。

その他にも、
全身の痙攣を起こす疾患であるてんかん、ウイルス性脳炎、破傷風などが原因の場合があります。
つまり、筋肉がつる、痙攣するという現象には様々な要因が考えられます。
ですので、筋肉の疲労以外で高い頻度でつったり、痙攣したりする方は、一度専門医に検査して頂くことをお勧めします。


足の冷え対策(2016/11/19)




大分、寒くなってきました。
足の冷えを強く感じ始めている方も少なくないでしょう。
今日は、自分でできる足の冷えに効くお灸を紹介します。

栄池四穴というツボの名前で、「内果下端と距骨との裂隙に沿って、内果を前後から指で挟むようにして擦り上げて止まるところの陥凹部」・・・・って、どこ?!?となると思ったので、写真を載せました。...
もともとは女性の性器出血や帯下などに使われるツボらしい。
両足合わせて4つになるので栄池四穴。

写真のようなお灸がなくても、薬局で売っている千年灸でOK!
熱くなったら、我慢しないでお灸は外してくださいね。

今から始めて、レッグウォーマーいらずの冬にしましょう!!


肩の痛み(2016/11/02)

 

 

 

早いもので、あと2か月で今年も終わってしまいますね。少し前まで暑いと世間では言っていましたが、気が付けば朝晩は冷え込み、さすがのおいらも長袖を着るようになりました。先日患者さんから「何で肩が痛くなるの?」と質問されました。因みに世間でいう「四十肩・五十肩」というものは、正式な病症名ではなく、実はお医者さんが、原因が分からないものを「いわゆる四十肩・五十肩」という言葉で使用しています。つまりお医者さんは治療方法がなく、痛み止めなどで対応しているというわけです。しかし、原因がないというのはあくまでエビデンス(科学的根拠)が打ち出されていないためであって、実は理由は存在すると思っています。今日は肩の痛みについて説明したいと思います。

 

 

 

肩の痛みにもたくさんあり、筋腱の痛み、関節の痛み、滑液包という潤滑油を出す部分の痛み、組織を関節の動きにより衝突させることによる痛み、石灰が沈着するために起こる痛み・・・、挙げればきりがありませんが、まだまだたくさん存在します。その存在を知らなければ、その先生は五十肩と診断します。つまり肩関節を専門にしていて、肩の症例をたくさん見て知っている先生であればあるほど五十肩にはならないというわけです。見落としやすいものは、肩甲骨の動きが悪いことによる痛みの出現です。その場合、痛みは肩甲骨に出るのではなく、肩や上腕に出やすいです。その病態を知らない先生は、痛いところを施術(治療)しようとします。終わった後は、少し楽になっている気がしますが、しばらくすると痛みが復活します。肩を痛めたことがある方はこのような経験を少なからず持っていると思います。では、どうすれば良いのか?まず、静止時の痛みを確認する。次にどの動作で痛みが出るのか確認する。各検査により症状に当てはまらない病態を消去していく。施術に関しては、痛みの原因はどの部位かを把握し、その部分に関する部位を調整する。ここでの肝は、その部位が腰かもしれないし、足かもしれないし、首かもしれないし、背中かもしれない・・・といった具合でどこにあるかは触って確認します。もしも、肩が痛くなって治療や施術を受けることがあったら、今まで説明したポイントを抑えておいてください。もちろん、肩が痛くならないことが一番いいのですが・・・。

 

 

 

当院では、痛みの原因を分析して、その方に合った最善の施術を目指しています。レントゲンでは異常ない痛みや長い間苦痛が続いている方は是非、お気軽にご相談ください。